
野鳥撮影を中心に一眼レフを趣味として楽しんでいるカイツブリンです。
野鳥撮影をしていると言っていますが、このブログで野鳥を撮影した写真を紹介した記事は一つだけです。冬は白鳥の撮影をしていましたが、今は野鳥撮影の時期でないのもあり撮影に行けておりません。
今回は、復習の意味も込めて野鳥撮影の設定を考えてみたいと思います。
野鳥撮影で考えなくてはならない設定
絞り値(F値)
木の枝に留まっている鳥を背景をぼかして撮るのか、飛翔シーンを風景的に撮るのかで絞り値は変わってきます。背景をぼかして撮影する時は絞り値を絞り、風景的に撮る時は絞り値を開放に設定する必要があります。
枝に留まっている鳥を望遠レンズで絞り値を開放にして撮影をしました。望遠レンズは、標準レンズに比べぼけやすいのと背景の距離も離れていた為、鳥が浮かび上がるように背景がボケてくれました。
シャッター速度
木の枝に留まっていてじっと動かないシーンではそんなに気にしなくていいと思いますが、飛翔シーンなど動きがある時は動きを表現したいのか被写体を止めて撮影するかでシャッター速度が変わってきます。
羽などをぶらして動きを表現したい時はシャッター速度を遅めに、羽などを止めて被写体ブレを防ぎたい時はシャッター速度を早めに設定する必要があります。
野鳥撮影では、望遠レンズを使う事がほとんどだと思いますが焦点距離が伸びるほど手ブレしやすくなります。手ブレを防ぐシャッター速度は、1/焦点距離だと言われています。400mmの焦点距離だと1/400秒以上のシャッター速度で手ブレを防ぐのに有効です。
ただ、1/400秒のシャッター速度では手ブレは防げても、被写体ブレは防げないです。野鳥撮影での手ブレ、被写体ブレを防ぐシャッター速度は1/1000秒以上が理想です。
上の白鳥の写真は、シャッター速度を1/1000秒で撮影しています。白鳥が羽を広げた姿を写し止めています。
ISO感度
ISO感度が高いとノイズが出てザラザラした写真になってしまいます。カメラによって許容できるISO感度は違いますが僕の使っている5DM4は、6400までは許容範囲です。ISO感度でシャッター速度を早く出来たり遅くする事ができるので、状況によっては12800まで上げる事もあります。
ノイズを気にしてISO感度を下げてシャッター速度が遅くなり手ブレや被写体ブレするぐらいなら、多少のノイズは気にしないでISO感度を上げて撮影しています。
野鳥撮影ではシャッターチャンスが一瞬で訪れ設定を変える暇がない事が多いので、僕はISOの設定をオートにしています。ISO感度の下限と上限を決めておけばカメラが状況に応じて最適なISOを選んでくれます。
AF(オートフォーカス)設定
AF設定は測距エリアやAF動作を決めなければなりません。測距エリアは、狭い範囲でピントを合わせる1点AFなどと広い範囲にピントを合わせる領域拡大AFがあります。
遠くの気に留まっている小鳥には任意の1点でピントを合わせるスポット1点AFが、飛んでいる鳥を撮る時は領域拡大AFで撮影するのがいいです。カメラによって選べる測距エリアが違いますので確認してみてください。
AF動作は、シャッターボタンを半押しすると一回だけピントが合うワンショットAFとシャッターボタンを半押ししている間、被写体にピントを合わせ続けるAIサーボAFがあります。
ワンショットAFは止まっている被写体に、AIサーボAFは動いている被写体に向いています。
テクニック
ドライブシステム
1枚撮影か連写かですが、野鳥撮影では絶対に連写がオススメです。野鳥の飛翔シーンで羽ばたいている綺麗な瞬間が撮れたりするのは、連写しているうちの何枚かです。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるではないですが、連写をすると100枚のうち2,3枚はお気に入りの写真が撮れると思います。
木の枝に留まっている鳥を連写で撮っていると、飛び立つ瞬間も撮れたりするのでそういう写真が撮れた時は楽しいです。
鴨の飛翔シーンを連写で撮っていた中の1枚です。連写していると失敗写真もありますが、こういう場面も撮る事ができます。この写真では、着水のシーンを上手く撮れました。
ホワイトバランス
僕は、オートホワイトバランスで撮っています。オートホワイトバランスは大きな失敗は無いと思います。
青空をバックにした白鳥の飛翔シーンでは、ホワイトバランスを太陽光にして青空の青さを強調するなどシーンによってはオートホワイトバランスと太陽光を使い分けています。
手持ち撮影か三脚、一脚を使って撮影するか
カメラ設定とは違いますが、これも重要なので入れさせていただきました。僕は、野鳥撮影では手持ちか一脚を使って撮影しています。三脚を使って撮影した事もありますが、飛翔シーンで全然被写体を追えませんでした。僕の三脚は3WAY雲台が付いていますが、三脚を使って撮影している人の雲台を見るとビデオ雲台が付いているので3WAY雲台だと撮影しずらいのかもしれません。
シャッター速度を1/1000秒以上に設定しておけば、手持ちでの撮影でも手ブレや被写体ブレはほとんどありません。とっさの飛翔シーンでも素早くカメラを構えて撮影する事ができます。
一脚の利点は、望遠レンズを付けて撮影しても重さを感じない事です。とっさの飛翔シーンでも対応する事ができます。逆に欠点は、上空を高い所を飛ぶ猛禽類などを撮る時にはカメラを上に向けるので、ファインダーが下を向いてしまい撮りずらいです。一脚ごとカメラを持ち上げて撮った事もあります。
また、休憩する時も三脚みたいに安定性が無いので、倒れないように常に支えていなければなりません。一脚は、足が一本しかないのでブレにも注意する必要があります。
まとめ
ピクチャースタイルなどまだまだ気にしなければならない設定はありますが、今述べた7つの事を基本に設定を考えれば良いと思います。野鳥撮影の基本は手ブレと被写体ブレを防ぐ事が大事になります。
自分のカメラに合った設定を試行錯誤して見つけて野鳥撮影を楽しんでください。
花の撮影設定についても記事にしているので、よかったら読んでみてください。