ベルボン V840BW+FHD-81を何回か使用したのでレビューします

昨年11月にベルボン V840BW カーボン三脚とFHD-81 ビデオ雲台のセットを購入し、購入した理由を記事にしましたが、今回、何回か使用していろいろ気が付いた事がありますのでレビューしたいと思います。

 

 

V840BW カーボン三脚

 

V840BW スペック

V840BWのスペックは、全高1,510mm、最低位180mm、縮長530mm、脚径は36/32/28/25mmの4段三脚です。質量は2,670gです。推奨積載質量は10kgとなっています。

センターポールの無いタイプの三脚でフラット台座プレートも付いていますので、ボール型雲台もフラットタイプの雲台も両方使うことができます。

 

携帯性と安定性

V840BWの質量は2,670gあります。脚径も一番太いところで36mmあり、見た目もかなりごつく見えます。持ち運びするのには、かなり重量もあり大変です。縮長が530mmでカメラバックへの収納は楽にできます。

 

しかし、ニコンD5にAF-S NIKKOR 200-500mm f5.6/E ED VRを装着した時の質量は約3.9kgになります。一眼レフカメラに超望遠レンズを装着した重量に耐えられる三脚は、ある程度の三脚の重量と脚径が必要となります。

安曇野市にある白鳥湖にコハクチョウの撮影に行った時に強風が吹いていました。手持ちでの撮影だとカメラが風に煽られて撮影が難しい状況でしたが、V840BWを使って撮影すると、風を気にすることなく撮影することができました。シャッターチャンスを待っている時も、カメラを手で押さえる必要もなく、三脚が転倒することが無かったです。風を気にすることなく撮影に集中できるのは、大きなメリットだと感じました。

ちなみに、三脚の持ち運びですが、V840BWにFHD-81を取り付けたまま収納できるベルボン純正のバックも一緒に購入しました。雲台をいちいち取り外して収納する必要がなく手間もかからないので便利です。少し値段が高かったですが、作りもしっかりしているので満足して使っています。

 

操作性

 

脚の伸縮はロックナット方式です。ロックナットを左方向に回して緩め、脚を伸ばしたり縮めたりします。伸ばしたり縮めた後はロックナットを右方向に回し締め付けます。レバー式だと指を挟んでしまう時もありますが、ロックナット式だとその心配もありません。

 

また、脚には目盛りが付いているので、自分のベストな高さを覚えておくとセッティングが楽になります。僕は2段目と3段目の脚を目一杯伸ばし4段目の脚の目盛りを5の位置に合わし、この位置を最適なポジションだと覚えていてセッティングしています。

脚の開脚角度も簡単に調整することができます。ここでは、詳しい説明は省きますが取扱説明書を見ながら試してみると、ものの数秒で開脚角度を変えることができました。

 

ビデオ雲台の水平調整

FHD-81はボール型雲台です。V840BWに付いている締付けグリップを緩めFHD-81の水準器を見ながら水平を簡単に出すことができます。詳しくはFHD-81のところで説明いたします。

 

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FHD-81 ビデオ雲台

 

次はV840BWの三脚とセットで購入したFHD-81 ビデオ雲台をレビューしたいと思います。

 

FHD-81 スペック

FHD-81のスペックは高さ171mm、ボールレベラー径75mm、質量2,750g、推奨積載質量10kg、パンハンドル長さ350mm~550mm、パンハンドル位置は左右対応、パン、チルトトルク切替はフリー及び3段階、カウンターバランス範囲4.5kg~10.5kg(重心高100mm時)、無段階でカウンターバランスを切り替えることができます。

FHD-81はV840BWよりも思い2,750gで、V840BWにFHD-81を取付けた質量は5,420gとなり、5kgを超える重量となります。これにカメラとレンズの重量が加わります。D5と200-500mmを取付けると9,320gとなり10kg近い重量となります。しかし、短い距離ですが、V840BW+FHD-81にD5と200-500mmを付けて移動することがあるのですが、そんなに重さを感じることがありませんでした。(三脚にカメラを付けて移動する行為はメーカー非推奨行為ですので注意願います。)

 

操作性

FHD-81にカメラを簡単に取付けることができます。カメラ(三脚座のあるレンズを使用している時は三脚座)にシューを取付けます。クイックシューを脱着ボタン側から差込むことで取付けることができます。最後にクイックシューが動かないようにシュー固定つまみを締付けます。

カメラを取外す時は、シュー固定つまみを緩めて、左側にある脱着ボタンを押しながら、カメラを手前に引き寄せます。脱着ボタンが左側にあるので、左手で脱着ボタンを押して、右手でカメラを手前に引き寄せられるので安定して取外すことができます。

 

トルクの調整・使用感

パンとティルトのトルク調整は4段階の切替が可能です。目盛の数字が大きくなるほどトルクが強くなります。0はフリーの状態です。パンは雲台の右側のダイヤルをティルトは雲台の後側のダイヤルを回せば調整できます。

分かり易い場所に調整ダイヤルがあるので、操作がしやすいです。ただ、1のトルクでも動きが固いように感じます。他メーカーのビデオ雲台を使ったことがないので何とも言えませんが、野鳥の飛翔シーンでは少し追いづらいように感じます。ビデオ雲台に慣れていないせいもあると思いますので、もう少し練習して評価したいと思います。

 

水平の調整

三脚のとこでも少し述べていますが、水平の調整はものの数秒で終わらせることができます。水準器が搭載されていますので、水準器を見ながら水平を出すことができます。

また、水準器には照明が付いていますので、暗い場所でも苦労することなく水平出しが可能です。

これがフラットタイプの雲台でしたら、三脚の脚の長さを調整しながら水平を出さなければならないので時間がかかってしまいます。水平の調整が簡単に出来るのはボール型雲台の大きなメリットで、シャッターチャンスを逃すこともなくなります。

 

カウンターバランス

FHD-81のカウンターバランス範囲は4.5kgから10.5kgです。D5と200-500mmの重量は3.9kgなのですが、カウンターバランスについては効いている感じがしません。これは、カウンターバランス範囲より600g軽いからなのか、設定の仕方が間違っているのか分からない感じです。

 

取扱説明書では、ざっくりとカウンターバランスの調整つまみを回してスプリングの強弱を調整して下さいとあります。説明書の説明だとパンとティルトのトルク値を0~3のどの位置で調整していいのか分かりません。(ザハトラーでは0の位置で調整するようです。)

インターネットや動画で検索しましたが、FHD-81のカウンターバランスの調整方法について説明している物は見つかりませんでした。変わりにザハトラーのビデオ雲台のカウンターバランスの調整方法のブログや動画が見つかったので、これを参考に試してみましたが、カメラを傾けると傾けた位置で保持してくれずカメラが戻ってしまいます。

ショルダーストラップに重りを付けて4.5kg以上にしても、カウンターバランスの調整ができないでいます。ベルボンさんに要望なのですが、詳しいカウンターバランスの調整方法をホームページ上で載せていただけないでしょうか。

カウンターバランスについては今のところ不満しかありません。動画を撮らないので、今のままでも不便ははいのですが、どうせならカメラを傾けてピタッと止めてみたいです。

 

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まとめ

 

ベルボンのV840BWとFHD-81のレビューを紹介いたしました。セットで約14万円しましたが、三脚の堅牢性、操作性、FHD-81の性能など気に入って使っています。

ただ、FHD-81のカウンターバランスについてだけは、現時点では正当な評価ができていません。もし、僕が一眼レフで動画を撮影していたら死活問題だったかもしれません。多少軽くてもカウンターバランスが効くのか、4.5kg以上無いとカウンターバランスが効かないのかいろいろ試して今後も検証していきたいと思います。

一つ言えるのは一眼レフカメラと超望遠レンズで手持ち撮影していた時よりも撮影が楽になりました。三脚を使えない体育館で手持ちで撮影したのですが、短時間での撮影でも非常に辛かったです。

野鳥撮影などで頑丈な三脚とビデオ雲台を検討している人は、ベルボンのV840BWとFHD-81はおすすめできます。静止画のみの撮影でカウンターバランスについては特にこだわりが無ければですが。

この記事を書いた人
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カイツブリン
長野県松本市在住です。長野県の中信地方で野鳥撮影を中心に一眼レフカメラを趣味として楽しんでいます。
長野県の色々な情報を発信していきたいと思います。
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