ソニー α7RⅣとα7RⅢの違いについて。代替する価値はあるのか検討します

高解像度モデルのα7RⅢの発売から約1年半。ソニーのα7RⅢの後継機であるα7RⅣが9月5日に発売されました。いち早くフルサイズミラーレスカメラを販売して業界を牽引しているソニーが今度はどんな機種を出してきたのか気になる方も多いと思います。

果たして代替する価値はあるのか?

今回は、α7RⅣとα7RⅢの違いについて見ていこうと思います。

 

α7RⅣとα7RⅢとの比較

 

α7RⅣとα7RⅢとの比較

機 種 α7RⅣ α7RⅢ
イメージセンサー 35mm判フルサイズ Exmor R CMOS(裏面照射型)
有効画素数 約6100万画素 約4240万画素
記録メディア SD/SDHC/SDXC(2スロットともUHS-Ⅱに対応) SD/SDHC/SDXC(1スロットのみUHS-Ⅱに対応)
メモリースティックPRO デュオ/PRO-HG デュオ/マイクロ(M2)
ISO感度 100~32000(増減感によりISO50~102400まで拡張)
電子ビューファインダー 0.5型 約576万ドット
(UXGA OLED)
0.5型 約369万ドット
(Quad-VGA OLED)
背面モニター 3.0型 144万ドット チルト式、タッチパネル
フォーカスポイント 567点(位相差AF)+425点(コントラストAF) 399点(位相差AF)+425点(コントラストAF)
AFカバー範囲 約74% 約45%
位相差AF限界F値 F11 F8
瞳AF
リアルタイムトラッキング 対応 非対応
ボディ内手振れ補正 5.5段 5軸
シャッター速度 1/8000秒~30秒 バルブ
連続撮影速度 最高約10コマ秒(AF/AE追従)
バッテリー リチャージャブルバッテリーパック NP-FZ100
静止画撮影可能枚数 最高約670枚(背面モニター使用時) 最高約650枚(背面モニター使用時)
Wi-Fi ○(5GHz,2.4GHz) ○(2.4GHz)
外形寸法(WxHxD) 約128.9x96.4x77.5mm 約126.9x95.6x62.7mm
重量(バッテリー、メモリーカード含む) 約665g 約657g

 

 

42.4MPから61.0MP 画素数が劇的にアップ

フルサイズ機として世界最高の約6100万画素の裏面照射型CMOSセンサー(Exmor R)を搭載。画素数が大幅にアップしても常用ISO感度は最高32000とα7RⅢと同等のスペックを維持しています。ダイナミックレンジも低感度時15段分と極めて高い性能です。

 

メカシャッターの低振動と耐久性が強化されている

従来の静音性を兼ね備えた耐久50万回のシャッターに加え、ダンバーを加えることで振動を効果的に吸収できるようになっています。

 

マウント部の防塵・防滴性能をアップ

レンズロックボタンの形状がわずかに変更された他、マウント周りも改良が施され、外部からの異物進入がしにくくなっています。屋外の厳しい条件での使用にも強くなっています。

 

位相差AFが399点から567点に増加

新型センサー搭載により、位相差AFポイントが567点に増加しました。さらに425点のコントラストAFと合わせることで、縦99.7%、横74%のエリアAF撮影が可能です。速度や追従性も増しており、より快適に撮影できます。

 

ロックオンAFがリアルタイムトラッキングに変更

従来のロックオンAFに変わり、α9に搭載されているリアルタイムトラッキングに対応。AIを活用し、被写体の模様や瞳、色などを判断しながら、狙いたい被写体をカメラ任せで自動追尾させる事が可能になります。

 

シャープネス設定が±3から±5に拡大

各クリエイティブスタイルの詳細調整項目にあるシャープネスの調整幅が、従来の±3から±5に拡大しました。撮影ジャンルや好みに応じて写真の仕上がりをより柔軟に変えられます。彩度、コントラストは従来通り±3となります。

 

リアルタイム瞳AF

定評のある瞳AFがさらに進化しています。任意のフォーカスエリアを選択したままシャッターボタン半押しで瞳を追従できるだけでなく、あらかじめ右目または左目を指定できます。動物の瞳も捉える事ができます。また、動画撮影にも対応しました。

 

電子ビューファインダー(EVF)

従来の約369万ドットから約1.6倍高解像化された約576万ドットのUXGA OLED Tru-Finderを採用。ファインダーフレームレート120fps表示と相まって光学ファインダーに負けない滑らかで超高精細なファインダー撮影を楽しめます。イメージセンサーだけでなく、EVFもソニーが自社開発を行っていることもポイントです。

 

大きくて使いやすいAF-ONボタンとマルチセレクター

AF-ONボタンが大きくなり、押しやすく改良されています。マルチセレクターは表面の形状が変更されて応答性も向上しています。ボタンの配置はα7RⅢを踏襲しており、迷うことがありません。

 

ダイヤルにロック機構が付いた

不意に露出が変わることがあった露出補正ダイヤルにロックボタンを搭載しました。

 

バッテリーカバー、カードスロットの防塵・防滴性能アップ

α7RⅢのバッテリーカバーには、長時間の電源供給を行うアクセサリーなどを接続するための穴が空いていましたが、α7RⅣではそれがなくなり、防塵・防滴性能を優先させる仕様になりました。

SDスロットのカバーはスライド式になり、不用意に開きにくく改良され、密閉性も高められました。

 

グリップの厚みが増してホールド感がアップ

ボディサイズはほぼ変えずにグリップの厚みを増しています。さらに中央部のオーバーハング量を増やし、シャッターボタンもより高い位置になりました。しっかりと握り込めるグリップとなり、撮影時のホールド性能が向上しています。

 

UHS-Ⅱ規格に対応するSDスロットが1つから2つに

対応する記録メディアはSDカードです。両スロット共にUHS-Ⅱ対応となり、同時記録やリレー記録時に記録速度の違いを気にしなくてもよくなりました。また、上部がSLOT1、下部がSLOT2となり直感的に分かりやすくなりました。

 

スポンサーリンク

まとめ

α7RⅢを持っている人がα7RⅣに代替する価値があるのか気になっている人も多いと思います。画素数のアップ、EVFの高解像化、位相差AFポイントの増加、リアルタイムトラッキングの対応、UHS-Ⅱ規格のダブルスロット、握りやすくなったグリップ等に魅力を感じる人は、代替する価値はあると思います。

プロの厳しい現場でもしっかりと役目を果たすことができる。まさに「α7」の集大成といってもよく、コストパフォーマンスも含めてほぼ死角のない非常に完成度の高い1台となっています。

僕個人的にはニコンのZ7(ニコンの機種を使っているので)をオススメしたいのですが、α7RⅣも悔しいですがいいカメラだと思います。ぜひ、店頭で比べてみて検討してみてください。

この記事を書いた人
userimg
カイツブリン
長野県松本市在住です。長野県の中信地方で野鳥撮影を中心に一眼レフカメラを趣味として楽しんでいます。
長野県の色々な情報を発信していきたいと思います。
スポンサーリンク
おすすめの記事